2024年度理事長所

第60代理事長 廣瀬  翔

「共創」

~未来へ翔ける~

 【はじめに】
川口青年会議所は、明るい豊かな社会を実現するという高い志を代々継承し続け、本年60周年の節目を迎えます。この長きにわたる歴史を紡ぐことができたのは、変動する世の流れを読み解き、課題を定め全力で取り組む、主体的かつ自発的な姿勢が人々の共感を生み出し、運動の輪を広げてきたからです。2020年から約3年間続いた、新型コロナウイルス感染症によって制限された日常の中においても、私たちは歩みを止めることなく邁進して参りました。昨年5類感染症への移行もあり人流が戻りつつある現状は、多くの人々を運動に巻き込む好機であります。
先のコロナ禍のような疫病まん延による危機、少子高齢化や自然災害等、様々な問題を日本は抱えておりますが、それらは私たちが住み暮らすまちにおいてもまた、身近な問題となっています。今後も持続的なまちの発展のためには、人々が望む未来のビジョンをもち、問題を自分事にとらえ解決しようとする動きを生み出していく必要があります。共有しやすいテーマを掲げることで幅広い層の共感を生み、また、関係諸団体にもご協力をいただくことで、より大きな規模感の事業を共に創り出していきます。その中で、青年会議所メンバーもまた、地域をけん引するリーダーとして自分自身を磨き、より良い未来へと翔けて参ります。

【共創】
共創とは、業種も立場も異なる人が協力し、新しいものを創ることです。この言葉は青年会議所に共通する部分があり、明るい豊かな社会の実現という志のもとに、様々なメンバーが集まります。そして、まちのために何ができるのか、それぞれの知識や経験を活かし考え、事業を構築します。また、仲間たちと絆を深め、苦楽を共にしてまちづくりを行うことは、
メンバー一人ひとりにとって、何にも代えがたい成長の機会となります。その機会の中でリーダーシップを高め、より良い自分を創り上げていきます。個々の能力を高め、新しい自分に成長し続ける多くのメンバーが協力するからこそ、より大きな力を発揮し、まちに大きな影響を与える運動を行うことができます。60年の長い歴史を持つ川口青年会議所には、まちづくり団体としての信頼があり、これまでに多くの協力をいただいて参りました。私たちは、築き上げられた歴史にあぐらをかくことなく、今後さらに、企業、行政、学校等との関わりをもって、組織の枠を越えて運動の幅を大きく広げていき、より良い未来へ向かうという共創の意志をもって、これからも邁進して参ります。
 
【60周年記念式典・記念懇親会の開催】
・60周年式典・記念懇親会の開催
50周年記念事業から立ち上げた中期ビジョンは、5年後の2019年、方向性の見直しを行い、新アクションプランを策定しました。学生と企業の協働の場の創出という、新たな方向性で運動した5年間で、まちや市民にどのような変化をもたらすことができたのか、その成果を記念誌にまとめます。そして、60周年の新たな節目にあたり、川口青年会議所が今後どのように事業を展開していくのか、5年先までの運動の方向性を定め、発表する場として記念式典を開催します。祝い年にふさわしいにぎやかな式典となるよう、県下各LOMをはじめ関係各所へPRを行い、これぞ設営の川口と誇れる厳粛な設営でご来場者をお迎えして、気持ちを新たに未来へと邁進する川口青年会議所の勢いを伝えさせていただきます。また、ご来賓、先輩諸兄姉をお招きしての記念懇親会を開催します。これまでもこれからも、青年会議所が地域に根差し活動を続けることができるのは、日頃より私たちを見守り、支えていただいている皆様のお陰です。感謝の気持ちをおもてなしで示し、さらなる親睦を深めます。
 
【60周年記念事業の実施と事業を通じたJAYCEEの育成】
・60周年記念事業の実施
川口青年会議所は、理想とするまちの未来を見据え事業を行って参りました。60年の節目を迎えた本年、次の5年に向けた方針のもとに、これまでに築き上げてきた企業、行政、学校等との関係を絶やすことなく、より一層広げ深めていきます。それぞれが同じ問題に向き合うとき、立場によって取り組み方は様々ですが、問題を解決しより良い未来を目指すという目的は同じものです。組織の枠を超えて市民を巻き込む仕組みをつくるために、テーマを設定しそれに関わる諸団体と協力して事業を行います。本年は60周年の記念として、特に規模感を重視し祭りの要素を取り入れ、多くの市民の参加を図ります。
・事業を通じたJAYCEEの育成
本年入会した新人メンバーは60周年記念事業委員会に配属し、新年会、記念懇親会、卒
業式といった対内事業にて役割を担うだけではなく、大規模な対外事業となる60周年記念事業の構築、設営にも携わっていただきます。対外事業の設営に深く関わることで、地域性、規模感、そして事業の楽しさを感じていただきます。川口青年会議所の基本である設営の厳しさは、セレモニー一つとっても張り詰めた空気の中で厳粛に行うものです。新人メンバーには他委員会事業においても役割を担っていただき、実際の設営の中で経験を積んでいただきます。また、理事メンバーのアテンドの元、ブロックアカデミーを活用して、自LOMとは違う青年会議所のイメージをつかんでいただきます。提供される多くの機会と向き合いやり切ることによって、メンバーとしての自覚と自信を育み、これからの川口青年会議所を担う存在となっていただきます。
 
【会全体での会員拡大】
私たちの運動は志を同じくするメンバーによって成り立っており、メンバー減少は運動の衰退に直結します。会員拡大はLOMの継続的重要課題となっており、まずは人数を増やすことを第一に行動していきます。現役メンバーをはじめ、先輩諸兄姉、パートナーシップ企業、過去事業協力団体と、私たちが持つ多くの繋がりから改めて拡大対象者の情報を収集し、拡大リストの更新を行い、新たな対象者の開拓のために拡大例会を実施します。拡大情報について、拡大担当理事が各委員会へ出向し、共有を行います。また、せっかく入会していただいても、活動が満足にできなくては意味がありません。入会したからには事業に参加し、きちんとステップアップをして、いずれは会を支えるメンバーへと成長していただかなければなりません。入会後の齟齬がないように、アプローチに際しては私たちの活動内容をしっかりと伝え、対象者ごとにアテンドメンバーを専任し、フォロー体制を万全にして入会へ繋げていきます。60年続く由緒ある川口青年会議所の、益々の発展を担う新たなメンバーを迎え、16名の拡大を目標に、些細な情報も見逃さず即行動に移せるよう、会全体で拡大に取り組みます。
 
【心をつかむ広報と厳格な組織運営】
・心をつかむ広報
1つの事業を行うにあたり、私たちは時間を使い綿密な計画を立て、事業対象者の意識改革を図ろうと心を砕いています。それぞれの事業には、何かをより良くしたいという想いや願いが込められております。それを伝えるために、定型案内文やチラシ画像を各媒体へ配信するだけではなく、事業担当委員会へ取材を行い、事業に関わる私たちの姿勢を記録し、発信します。また、2022年に川口青年会議所のブランディングを目的に始めた「かわぐちロゲイニング」は、市内各所に設けたチェックポイントをめぐる自転車競技であり、参加者にまちの魅力を伝えることができる事業です。これまでに行政、パートナーシップ企業をはじめ多くの協力者とのご縁を結ばせていただき、強い運営の基盤を築くことができました。
本年はより多くの参加者を募り、広く川口の魅力を伝えるとともに、地域を巻き込み共創する川口青年会議所を発信します。
・厳格な組織運営
総務はLOMの柱であり、予算管理、総会、理事会の設営を基本とし、公益社団法人としての諸手続きなど重要な役割を担います。やるべきことを粛々とこなすだけではなく、総会では出席率向上の工夫を検討していただきます。また新人メンバーをはじめ在籍するメンバーに、自分たちの運営状況について理解できるように、定期的に対内への周知活動を行なっていただきます。環境整備として、JCルーム内物品の管理他、PC内のデータやカメラ等映像データを整え、過去の記録の紛失を防ぎます。
 
【おわりに】
青年会議所に入会する動機は様々です。私自身は、会社の業務命令で入会したことが始まりでした。仕方なく出席していた自分が、活動を通して苦楽を共にするメンバーを仲間と思えるようになり、そのような仲間ができたからこそ、今も活動を続けられています。仕事をしながら青年会議所活動をするのは、非常に大変なことです。しかし、それを乗り越えて活動しているメンバーを私は尊敬し、また、自分自身同様に活動できていることが誇りとなり、自信となっています。それぞれ入会の経緯も全く異なる中で、偶然時を同じくして共に活動し、その結果として今の自分があるのは、川口青年会議所のお陰であると感謝をしています。活動を通じて多くの出会いがあり、大きな成長を得られるのが川口青年会議所です。協力して新しい何かを生み出す「共創」の第一歩がメンバー同士の切磋琢磨であり、そこで実現した新しい自分が、また新しい共創を生み出していきます。この流れを次代へ、次代へと引継ぎ、100年先も続く川口青年会議所を共に創り上げていくことで、明るい豊かな社会の実現に繋がると確信します。
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