2023年度理事長所 第59代理事長 永井 光義「剛毅果断」~意思を持ち、行動することでより良い地域を創る~ 【はじめに】1964年に愛する川口をより大きく発展させ、世界のすべての青年と共に人類の限りない発展と前進を目的に掲げ、川口青年会議所は設立されました。設立当初から行っている献血会、自己の修練や地域課題を的確に捉えた運動は58年間、今日まで止めることなく邁進し続けています。これは、先輩諸兄姉が目的を明確にし、意思を持ち、思い切った行動を行ってきたことや、川口青年会議所の歴史や文化を大切に思い継承し、運動を行ってきたからです。私達が今自己の修練や地域の課題解決に向けた運動を行えるのは、日頃より私達の運動に対してご理解、ご協力いただいている行政、企業、市民の皆様と、川口青年会議所の思いを継承し続けた先輩諸兄姉のおかげであります。青年会議所は、「奉仕」「修練」「友情」三つの信条のもと、社会的課題に積極的に取り組み、明るい豊かな社会を実現させるための団体です。今尚、新型コロナウイルス感染症の影響により、当たり前に過ごしていた日常から私達の日常や社会の在り方は変化しています。私達は、この変化した時代に対応し、地域のリーダーになることが青年会議所の使命であります。だからこそ、時代の変化に合わせた地域課題を的確に捉え、地域をより良くするために、剛毅果断の精神で運動を展開する必要があります。【剛毅果断】剛毅果断とは、意思をしっかり持ち、思い切って行動することです。意思をしっかり持つとは、例会や事業、会議にただ参加するのではなく、目的を明確にし、しっかりと理解した上で新たな考え方を持つことです。思い切った行動とは、その意思の下、失敗を恐れず、決意した目的に対してぶれることなく行動することです。この剛毅果断の精神を軸に青年会議所運動ができるようメンバーを牽引いたします。青年会議所の任期は単年度制で1年ごとに様々な運動をし、経験を積むことで自己成長ができます。しかし、単年度制であることから1年間で結果を求め、検証を行うので、運動内容に対してどこかで可能性を縮めているところがあります。可能性を縮めるのではなく、どうすれば自己の修練になるのか、どうすれば地域がより良くなるのかを考え、例会や事業が成功する姿を思い描き、少し背伸びをした運動を展開することがさらなる自己成長に繋がります。そのためには、一人ひとりが目的を考え、意思をしっかり持ち、思い切って行動することが大切です。そうしたメンバーを創出することで、個の力が団体の力となり、より良い地域になると確信しています。【一枚岩の拡大と魅力あるリーダーの育成】・一枚岩の拡大青年会議所運動をより人から人に発信し、今以上の運動展開、事業の質を向上させるために会員拡大は必要不可欠です。現在会員数は減少傾向になっています。どこかで減少を止めなければ58年の歴史や伝統を継承していくことが困難にもなり、組織の存亡に関わるといっても過言ではありません。その為に、川口青年会議所が一枚岩となりこの課題を解決しなければなりません。来年度以降50名以上のメンバーで運動できるよう、志を共有する仲間を今年度は20名以上拡大することを目標に行います。一枚岩となって会員拡大を行わなければ、目標を設定しても達成できません。拡大をしなければどうなってしまうのかを真剣に考え、メンバー全員が会員拡大に対して当事者意識を持つ仕組みを作り、目標を設定していく必要があります。常にどんな拡大対象者がいるのかをメンバー全員がわかるようKJCコミュニケーションやSNSを利用し、今使われている拡大リストをより活用して情報共有し、委員会内でも拡大に対しての意識が薄くならないように毎月情報整理をいたします。また、目標を決めた異業種交流会を行い、相手が何を求めているのか、青年会議所の可能性を伝えることでスケールメリットを感じていただき、メンバー自身が入会体験者をふるいにかけるのではなく、受け皿を大きくすることで、会員拡大に繋げていただきます。・魅力あるリーダーの育成新入会員にとっては、青年会議所に取り組む姿勢や考え方が決まってしまう委員会と言っても過言ではありません。だからこそ、青年会議所としての知識や行動を伝える必要があります。常に入会したメンバーが知識を得られる体制の構築をしていただき、さらに、模擬理事会で議案の構築やロバート議事法を学んでいただきます。例会や事業にただ参加するのではなく目的を説明し理解して参加することで、より青年会議所の魅力を感じて成長していただき、教わる側から教える側になっていただきます。また、新春祝賀会、親睦会、卒業式・忘年会の例会を通じて、先輩諸兄姉の歴史や伝統を学び、厳格な設営を通して、川口青年会議所でしかできない経験、厳しさや達成感を体感していただきます。そして、青年会議所に魅力を感じ、次年度以降、川口青年会議所の中心になれるメンバーを多く創出していただくとともに、川口青年会議所の元気のバロメーターとして、メンバーの活性化に繋ぐ役割も行っていただきます。【中期ビジョンの推進と60周年記念式典の準備】2019年に新アクションプラン、Goalto2024「自発的に学生と企業が協働できる場の創出」を策定して本年は4年目を迎えます。ステップ1「JCが中心となり、学校・企業と協力した事業の実施を行う」からステップ2「学生と企業が中心となる」と行われてきました。本年はステップ3「自発的に事業を行う」へと移行できるように、学校と企業、行政を交えサポートしながら形にしていきます。一昨年から多くの企業や学校関係者の方に協力を頂いており、中心となる企業、学校、行政を交え、私達が行ってきた行動を説明する場や、過去の内容を検証し、引継ぎを行う場を作ることが重要です。また、年間を通してどうサポートしていくのかも模索しなければなりません。そして、昨年より多くの関係者を巻き込み、地域への影響をより強めていただきます。私達には、58年間の歴史や伝統があります。そして来年は、60周年と言う大きな節目の年になります。私達が今後どのように歩んでいくのか。その道筋を議論する場を創出していただきます。また、60周年のスタートが良くできる準備をしていただきます。【地域活性化の事業】地域活性化とは、市民が地域に対して関心を持ち、積極的に様々な事業や町おこしに参加することを指します。川口市は、住みやすい街として上位に入っており、日常生活をする上で快適さや利便性が高く評価され、住み続けたいと思っている市民が8割以上となっています。また、平成30年に川口市は中核市となり、今では60万人以上が住んでおり、今尚、人口が増加傾向であります。しかし、地域に関心を持っていない市民が多く、その例として前回の川口市議会議員一般選挙を見ると、投票率全体は34%と低く、特に次世代を担う若年層は2割を切っており、特に関心が薄いと言える状況です。まず、市民全体に対してなぜ投票に行くのかを考えていただき、投票率を上げることを目指し、関心を深めていただきます。また、若年層をターゲットに川口市の将来を模索していただき、これからも住み続けていくためにどんな街にしていくのか、どんなことがあれば住み続けられるのかを共に考え、未来を描くことで地域に対して関心を持っていただきます。そして、市民が地域に対して関心を持つ事業を行うことで、様々な事業や町おこしに参加する市民が増え、地域の活性化に繋がり、より良い川口市になると確信しています。【市民に伝わる広報と厳格な組織運営】市民に伝わる広報とは、市民に共感を得てもらわなければ意味がありません。川口青年会議所が行っている事業や例会をただ広報するのではなく、目に留まる広報が川口青年会議所だったとインパクト性を持たせる必要があります。市民に伝わる広報をすることで、まだ見ぬ入会対象者に伝わり会員拡大にも繋がっていきます。そして、市民、他団体から共感を得ることで今後の事業をする際に力となっていただける広報を目標にし、HP、SNSの管理や更新も共に行っていただきます。また、昨年行われた「かわロゲ2022」を核に地域の魅力をより発見していただき、川口青年会議所のブランディングに繋がる事業を展開していただきます。昨年の内容を踏まえより良い運営を模索し、川口青年会議所だけで行うのでなく他団体と連携し事業を展開していただきます。厳格な組織運営とは、年3回の最高決定機関である総会、毎月行われる理事会の設営を行い、各事業の予算管理をしていただきます。近年は、総会の出席率が低下している傾向にあります。自分自身の会費がどのように振り分け、どのように使われているのかを伝えます。出席率向上のために、今までとは違う新たな設えを模索し、出席率の向上にも力を入れていただきます。また、各委員会がスムーズにJCルームを使用できるよう管理も行っていただきます。【おわりに】私自身、入会当初から前向きに青年会議所運動を行ってきたわけではございません。しかし、思いやりあるリーダー的先輩諸兄姉に引っ張っていただき、青年会議所の魅力や楽しさを学び前向きに参加するようになりました。青年会議所で学んだ魅力や楽しさ、自分がしてもらってきたことを後輩に行い、次世代に継承していくことが重要です。私は、そんな先輩諸兄姉を見習い、思いやりあるリーダーになり、次世代に繋げ、また次世代が次世代に繋いでいく姿が川口青年会議所の姿だと考えます。青年会議所は手を伸ばせば、引き上げてくれる団体です。しかし、自らが手を伸ばさなくては何も始まりません。今尚、新型コロナウイルス感染症の影響でなかなか活動ができないメンバーや前向きに活動できていないメンバーがいます。しかし、例会・事業に参加することがすべてではありません。その過程の中で、自身がどう向き合っているのか、どう協力してくのかを考え意思を持ち、思い切って行動することで自身が成長し、地域が変化することで、明るい豊かな社会の実現に繋がると確信しています。