第61代理事長 瀬川 智広

「共生共栄」
~人と人との繋がりから明るい未来へ~

基本方針

  1. 全員での拡大とJAYCEEの育成
  2. 市民に広く周知する広報と厳格な組織運営
  3. 協調性を育む青少年事業と能動的な市民の創出

【はじめに】

 川口青年会議所は昨年60周年を迎えることができました。時代の流れに沿った社会の課題を解決するために会員が心血を注ぎ、運動を展開し一歩ずつ進んできたからこそ60年という長い歴史を紡いで来ることができたのです。2025年度はこれまでの歴史や伝統を受け継ぎ、そして昨年改めて策定した5年先までのビジョンを念頭に置き運動を展開して参ります。
 青年会議所は明るい豊かな社会を築き上げるため活動を行いますが、それは決して一人の力で出来るものではなく、一人ひとりの力の結集が行政や関係諸団体、企業、市民へと繋がり、大きな力となってまちに影響を与えることができます。様々な運動を展開していくためにもまずは我々青年会議所のメンバーが起点となり、人と人との繋がりを大切にするとともに、これまで培ってきた行政、関係諸団体、パートナーシップ企業との関係性をより強固にし、市民へと運動を広げていく必要があります。

【共生共栄】

 共生共栄とは、足りないものを補い合いながら、共に心を豊かにし生きていくことです。青年会議所に置き換えて考えると、足りないものを補うとは、できないことを代わりにしてあげることではなく、共に協力し事業を構築し、全力で取り組むことであり、共に心を豊かにし生きていくこととは、楽しさだけを感じることではなく、苦楽を共にすることで成長し、その成長こそが心を豊かにしてくれることです。また、これはメンバーに限ったことではありません。青年会議所は単年度制であり、1年ごとに様々な運動を行っておりますが、その年その年で繋がった方々との関係は次の年も続いていきます。共生共栄の心を持って、これまで川口青年会議所とパートナーシップ協定を締結いただいた企業、川口市内の関係諸団体との関係性を深め、連携して事業を行うことでより良い地域になると確信しております。

【全員での拡大とJAYCEEの育成】

全員での拡大
 私たちは明るい豊かな社会を築こうと集まった「団体」であり、1人よりも5人、5人よりも10人と多くのメンバーで活動する方がより大きな運動を興すことができるのは当然です。しかしながら、現在メンバー数は減少傾向にあるため、会員拡大は会全体として取り組むべき重要な課題であります。来年度以降、50名以上のメンバーで運動できるようにするため、本年度20名以上の会員拡大を目標に行って参ります。先輩諸兄姉や関係諸団体の繋がりを活かして情報を集めるのはもちろん、ビジネスセミナーを行い、新たな拡大対象者を呼び込み、青年会議所に所属するメリットを感じる内容の例会を設営していただきます。そして毎月委員会ごとにメンバー全員からの拡大情報を共有し、担当委員会だけでなく、メンバーの誰もが拡大の意識を持てるよう委員会運営を行い、各委員会での拡大目標を決めていただきます。メンバー同士連携を取りながら速やかにアプローチができるように全員での拡大に取り組んで参ります。そして拡大対象者に川口青年会議所をより知っていただき、メンバーとの関係性を築くためにも異業種交流会を企画していただきます。
JAYCEEの育成(JAYCEEプライドの確立)
 右も左もわからない状況の新入会員にとって、最初の1年はこれからのJC生活を送る上で非常に重要な時間となります。今後の川口青年会議所を担うメンバーに一人ひとりが成長していくためにもまずは青年会議所運動に取り組む考え方や知識、行動を学んでいただきます。入会したメンバーにJCプロトコルなどを使用しながらJAYCEEとしての基礎知識を伝えていくとともに、献血会、新春祝賀会、親睦会、卒業式・忘年会の設営を通じて60年の歴史や伝統を学びながら、厳格な設営を習得していただきます。そして他の委員会に積極的にオブザーブし、川口青年会議所がまちに必要とされている団体だと認識していただくとともに、LOM以外の日本、関東地区、埼玉ブロックの事業にも参加することで楽しさやスケールメリットを感じていただきます。

【市民に広く周知する広報と厳格な組織運営】

市民に広く周知する広報と厳格な組織運営(We are 川口JC!と川口ブランドの創造)
 年間を通してホームページの管理と合わせて、SNSなどネット広告を使用した発信を行い、「We are 川口JC!」私たちが川口青年会議所であると多くの人々に認知していただけるよう委員会運営を行っていただきます。また、昨年中期ビジョンとして、「川口ブランドの創造」、川口の魅力の再発見、向上、そして新たな魅力の創造をすると定めました。今年で4回目となる、サイクルロゲイニングin川口(通称かわロゲ)は川口の魅力を伝えることができる事業ですが、本年度は例年同様、川口の魅力を伝えるとともに、新たな魅力の創造として川口青年会議所のチェックポイントを作っていただきます。これまでご協力いただいてきたパートナーシップ企業についても相互関係を深めつつ事業構築をしていただきます。
 総務としては、理事会の設営、予算の管理、会として必要な申請などの手続き、年3回の総会の設営を担い、本年度は新たに事務局の在り方や、会費の徴収方法など、今まで行ってきた運営方法について、現在の川口青年会議所として適しているのかを改めて見直し、より良い運営方法を模索していただくとともに、2015年以来、公益社団法人となってから10年となる本年、改めて現在の組織の在り方について見直し、公益社団法人か一般社団法人か、どちらの法人格がより良いのか、メンバー全員に向けて発表し、決議していただきます。

【協調性を育む青少年事業と能動的な市民の創出】(かわぐちびとの創出)

 近年、都市化の進展による遊びの空間の減少や、少子化による兄弟姉妹や友達の減少なども一因となり、子供が外に出て遊ぶということが少なくなっています。川口市のアンケート調査では「遊びの機会が減少した」との回答が78%にもなりました。その一方で、「子供の成長に遊びは大切」との回答が95%を占め、子供にとって遊ぶことは、体力の向上や運動能力の育成だけでなく、意欲や気力の増幅、コミュニケーション能力の発達にも影響を与えることから、川口市では、川口市子どもの遊び推進条例を定めました。大切なことは友達と実際に体を使って感じる体験をすることです。人と触れ合うことでコミュニケーション能力を育み、体を動かし感じた体験が意欲を高め、体力の向上にも繋がります。遊びの機会が減少している今、人と触れ合いながら、子供たちの感性を広げられる体験型の事業を行い、子供たちの協調性を育んでいただきます。
 また、遊びの推進に必要な取り組みとして「遊びの必要性及び重要性の認識、理解の促進」が挙げられており、遊びの当事者である子供だけでなく、その周囲の大人、社会全体が遊びに対する意識を変えていかなければなりません。子供たちの保護者だけでなくボランティアを巻き込み、川口をより良くしよう、子供たちの成長の手助けをしようと行動する「かわぐちびと」を創出いたします。

【おわりに】

 私は川口青年会議所と出会っていなければ朝も夜も休みなく、ただ日々現場作業に追われていたと思います。入会当初は青年会議所の活動に積極的ではなかった私ですが、ずっと声をかけ続けていただいた何人もの先輩諸兄姉がいて、メンバーがいて、少しずつ青年会議所の活動に参加するようになり、青年会議所活動をするために会社の仕組みを変え、時間を調整することを覚え、気が付くと自分自身を成長させてくれ、さらには家族や社員にまで良い影響を与えてくれました。青年会議所は困難も多いですが、だからこそその困難を乗り越えたときには自分自身を成長させてくれます。そしてその困難を乗り越えるとき、周りには同じ世代の仲間がいます。活動を通じて出会った人たちとの繋がりはこれからの人生においてかけがえのない財産です。この時代に共に生きる仲間たちと、共に成長し、地域を変えることで、明るい未来になると信じています。
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